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平成30年度 第1回台湾出張 (8月)

台湾透析患者を含む外国人観光客患者の受け入れを行う病院内の整備を行うために、台湾現地の政府との連携や医療機関の現状など調査、台湾透析患者の受け入れの準備のために4日間の台湾出張を行いました。4日間で8箇所も訪問、調査をしました。訪問した場所での意見交換や調査したことを紹介します。

1. 台湾腎友生活品質促進協会

同協会は台湾全土の透析患者の生活向上のために運営されている組織で、その活動の中に海外旅行などの情報を提供し、透析病院の紹介なども行っているとのことです。今回、本プロジェクトの趣旨や台湾透析患者の誘導について説明しましたところ、台湾透析患者の希望者がいれば積極的に紹介してくださり協力していただけることを確認しました。

台湾透析患者の状況説明の様子

2. 台湾バクスター社及び台湾大学附属病院腎臓科教授との意見交換会

今回の事業の一つである腹膜透析患者のモニター誘導について、台湾では、腹膜透析の透析液はバクスター社の製品を使っているため、同社の責任者に参加に同席していただき、意見交換を行いました。腹膜透析患者が使う透析液の値段については、台湾と沖縄との値段の差があることを確認でき、台湾のバクスター社と沖縄の薬取扱い事業所が話し合うことができました。

3. 馬偕記念病院

馬偕記念病院は台北を代表する歴史も古い有名な大型病院です。馬偕記念病院における血液透析患者、および腹膜透析患者の状況について説明をしていただきました。医学的な内容で透析患者の管理内容は世界でもトップレベルの内容を誇っているということです。血液透析と腹膜透析の患者の割合では、まだ血液透析の患者の方が多いのですが、今後は次第に腹膜透析の方へ移行していくということでした。

馬偕記念病院内

4. 台南市政府

今回の台湾訪問に関しては沖縄県産業公社の補助事業の一環でおこなわれており、県の担当者も同行していることから、台南市政府当局に対して同事業の説明したいと打診を行いました。そのため今回の訪問に対して台南市側の参加者は、副市長、衛生局長など行政と、台南市の公的病院の病院長、および透析治療などを行っている民間病院やクリニックの院長などが参加して行われました。一通り本事業についての説明を行った後、ディスカッションに移りましたが、本事業については総論的に良好な理解をしていただきました。その上で、台南市側から、「今後継続的な取り組みとしていくためには、双方向の交流をしていたことが必要でしょう」と言う提案をいただきました。

台南市政府庁舎前

5. 裕生クリニック

高雄医学大学出身の先生が独立して開業しているクリニックです。高雄医学大学腎臓科主任教授の先生が案内するクリニックであるので、高雄の中でも優秀なクリニックだと感じました。建物や内装などを含めて日本国内のクリニックと比べてもアメニティーとしては素晴らしかったです。また透析室での設備内容や機器管理をみても整然と行われていました。非常に心地よいクリニックでした。同クリニックも透析患者に積極的に海外旅行を進めており、ツアーのパンフレットも置いてありました。

ヒアリング調査

6. 高雄医学附属病院

今回、訪問する予定になっている高雄大学医学部腎臓科主任教授は、数年前から沖縄にも訪問したことがある先生で、相互交流を行っていました。今回も本事業の説明と協力の打診行ったところ快く受け入れて頂き訪問になりました。最初に、高雄医学大学付属病院長の先生にも面会をすることができ、本事業についての説明を行いました。その後、黄教授の部屋で本事業についての細かい説明を行いました。黄教授から腹膜透析患者が透析液を携帯して海外旅行する際に液体の通関検査が難しいことを指摘しました。この事業モデルが確立できれば腹膜透析患者にとって便利になると期待しているとのことでした。また、この事業の内容を透析患者に周知することを協力していただけることも確認できました。

透析室内

7. 義大大昌医院

高雄にある企業立の大型病院です。義大医院は台湾を代表する大手鉄鋼会社の創業者が、自ら病気にかかりその治療のために台北に往復する日々を過ごし、高雄でも台北に劣らぬ同様な治療ができるようにするため、病院やがんセンターそして、医学大学まで創立をしたといういきさつがあります。今回は義大医院と付属するがんセンターを訪問見学しました。義大医院では、透析センターと入院施設を見学しました。最新の設備とアメニティーを備えた立派な施設でした。今回の事業について透析患者に周知していただけることを確認できました。

義大大昌医院腎臓科

8. 義大がんセンター病院

同グループ病院のがんセンター病院の見学をしました。建物の外観も日本の大都会にある一流建築物とそん色ない立派な建物でした。小児病棟は独自のキャラクターをかたどった絵柄が描かれて、子供にも怖さを忘れさせ楽しく過ごしていけるだろうと思われる配慮がなされていました。

義大がんセンター

今回の訪問は、歴史が古い有名な私立病院を始め、医学大学の附属病院、個人医師が開業する透析クリニック、台湾の企業グループ病院など、様々携帯の医療施設を見ることができ、台湾の医療機関との交流が一層広がり、台湾の医療界のネットワークづくりには非常に役立った訪問であることを実感しました。

最後に夕食交流会を義大医院院長の張基昌先生が催してくださりました。院長の張基昌生は大変親切な方で、終始楽しい雰囲気の中で交流を深めることができ、台湾のこと、沖縄のこと、今後の相互交流のことなどについて和やかに話しが進み、非常に有益な夕食会となりました。

義大大昌医院張院長を囲んで